住宅ローンに係る利息の確定申告方法

I.            住宅ローンの利息の取り扱い

        A.   どの利息が控除できるの?


ローンを組んで住宅を購入した場合、利息  (Mortgage Interest) が発生しますね。アメリカの個人所得税を計算する上で、下記のケースに当てはまる場合、この住宅ローンの利息は控除 (deduct) できます。


1.Form 1040又はForm 1040-SRをファイルしている方 (この1040-SRとは65歳以上の納税者が使用する申告書です)


2.適格住宅(主たる住居又はセカンドホーム)に係るローンの利息であること


3.住宅ローンの金額が$750,000以下であること(2018年度以降

2018年度以前は$1 millionの制限が設けられていました。2017年12月14日時点で組まれていた住宅ローンについては、旧税法の$1 millionの制限が引き続き適用されます。


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        B.   控除できるのはいくら?


基本的に上記 A.に書いてある要件を満たしていれば、支払った住宅ローンの利息は全額控除がとれます。


但し、ここで注意が必要なのが、基礎控除 standard deduction と項目別控除 itemized deduction がある点です。基礎控除と項目別控除について詳しくはこちらの記事を参照ください


住宅ローンの利息を控除できるのは、項目別控除をとっている納税者だけです。


上記 A.に書いてある要件の1.と2.を満たしているけど、住宅ローンの金額が3.の設定金額を超えている場合は、控除額が制限されてしまいます。


例えば、2019年に組んだ住宅ローンが$1 millionの場合を見てみましょう。2020年度に支払った住宅ローンの利息が$40,000だとします。


まず、住宅ローンを組んだのが2018年度以降なので、ローンの制限額は$750,000となります。


そして、ローンの限度額 $750,000を実際のローンの金額 $1,000,000で割ります:$750,000 ÷ $1,000,000 = 0.75


支払い利息にこの割合をかけた金額が控除できる利息です。この例では$40,000の利息を支払っているので、$40,000×0.75=$30,000となります。


結論としては、支払った利息$40,000のうち、$30,000が控除できる対象となり、差額の$10,000については、控除の対象外となってしまいます。


        C.   そもそも支払った利息はどこで計算できるの?


毎年$600以上の住宅ローンの利息を支払った場合、Form 1098が貸主から送られてきます。そこに記載されている利息金額を基に控除額を計算します。


項目別控除をとる納税者は、Form 1040 Schedule Aで住宅ローンの利息を控除の計算に含めます。



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